住宅ローンの固定金利と変動金利どっちがいい?不動産営業マンが変動金利を選んだ理由と金利上昇リスクの正直な話
この記事でわかること
- 固定金利と変動金利の根本的な違い
- 不動産営業マンが自分で変動金利を選んだ理由
- 「返済金額だけで考える人は固定金利を選ぶべき」という実務的なアドバイス
- 金利上昇が続いた場合に変動金利を選んだ人が直面するリスク
- お客様のローン選びの傾向から見えてくること
- 頭金・諸費用の準備の目安

住宅ローンを組む時に誰もが直面する疑問が「固定金利と変動金利、どっちがいいのか」という問いです。
自分は変動金利を選びました。しかし全員に変動金利をおすすめするわけではありません。
この記事では、不動産営業マンとして多くのお客様のローン選びを見てきた立場から、固定金利と変動金利の違いと選び方を正直にお伝えします。
固定金利と変動金利の基本的な違い
固定金利とは
固定金利とは、ローンを組んだ時点で金利が確定し、返済期間中ずっと同じ金利が続く仕組みです。
金利が変わらないため、毎月の返済額が最初から最後まで一定です。将来の金利がどうなっても返済額は変わらないという安心感が最大のメリットです。
変動金利とは
変動金利とは、日本銀行の政策金利の上下に連動して、住宅ローンの金利も変動する仕組みです。
ただし重要なポイントがあります。変動金利は金利が変動しても、5年間は返済金額が変わらないという仕組みになっています。
5年ごとに返済額が見直され、金利が上昇していた場合は返済額が増える可能性があります。
固定金利と変動金利の比較
| 項目 | 固定金利 | 変動金利 |
|---|---|---|
| 金利水準 | 高め | 低め |
| 返済額の変動 | なし(一定) | あり(5年ごとに見直し) |
| 将来の安心感 | ◎ | △ |
| 現在の返済負担 | △ やや高い | ◎ 低い |
| 金利上昇リスク | なし | あり |
自分が変動金利を選んだ理由
変動金利の方が利率が低かった
自分が変動金利を選んだ理由はシンプルです。
固定金利より変動金利の方が利率が低く、変動金利が固定金利を上回るのは当分ないだろうと判断したからです。
住宅ローンを組んだタイミングでは、変動金利と固定金利の金利差がかなり開いていました。その差を考えると、短中期的には変動金利の方が有利と判断しました。
どこの銀行で組むかの方が重要
固定か変動かよりも、どこの銀行で住宅ローンを組むかの方が重要だと感じました。
同じ変動金利でも、銀行によって金利・手数料・団体信用生命保険の内容が大きく異なります。金利の種類を選ぶ前に、まず複数の銀行を比較することをおすすめします。
不動産営業マンが見てきたお客様のローン選びの傾向

変動金利を選ぶ方が圧倒的に多い
現場の肌感覚として、基本的には変動金利を選ぶ方が多い印象があります。
理由は単純で、変動金利の方が現時点での金利が低く、毎月の返済額を抑えられるからです。
「返済金額だけで考える人」は固定金利を選ぶべき
しかし現場で見ていて感じることがあります。
毎月の返済金額だけで住宅ローンを選ぶ方には、固定金利をおすすめします。
変動金利が固定金利を上回った時、つまり想定以上に金利が上昇した時——その焦りから物件を手放す選択をする可能性が非常に高くなります。
「金利が上がっても大丈夫」という心の余裕がある方は変動金利でいいですが、「毎月の返済額が増えたら困る」という方は最初から固定金利を選ぶ方が安全です。
金利上昇リスクの正直な話
ようやく金利上昇傾向になってきた
最近の金利動向について正直にお伝えします。
ようやく金利上昇傾向になってきており、住宅ローンの変動金利にも大きな影響が出てくると思っています。
日本銀行が長年維持してきたゼロ金利・マイナス金利政策が転換しつつある中で、変動金利を選んでいる方は今後の動向を注視する必要があります。
変動金利を選んだ人が直面するリスク
金利上昇が継続的に続いた場合、購入当初に固定金利を選んだ時の利率を変動金利が上回る可能性が高くなってきます。
例えば、購入時に固定金利1.5%・変動金利0.5%で変動を選んだ場合、変動金利が1.5%を超えると固定金利より不利な状況になります。
| 状況 | 影響 |
|---|---|
| 変動金利が固定金利を下回っている | 変動金利が有利 |
| 変動金利が固定金利に近づいてきた | 借り換えを検討する時期 |
| 変動金利が固定金利を上回った | 固定金利を選んだ方が良かった状態 |
固定金利を選んだ人の安心感
一方で固定金利を選んだ人は、一度選んでしまえばあとは安心しかありません。
金利がどれだけ上昇しても、毎月の返済額は変わりません。この「何があっても返済額が変わらない」という安心感は、精神的な余裕につながります。
住宅ローン控除(減税)の仕組みと活用方法
住宅ローン控除とは
住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んで家を購入した場合に、毎年の所得税・住民税から一定額が控除される制度です。
FPの勉強で学んだ知識のひとつですが、住宅ローンを組む際に知っておくべき最も重要な制度のひとつです。
控除の仕組み
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 控除率 | 年末のローン残高の0.7% |
| 控除期間 | 新築:最長13年間・中古:最長10年間 |
| 対象条件 | 床面積50㎡以上・自分が住む住宅など |
例えば年末のローン残高が3,000万円の場合、3,000万円×0.7%=21万円が毎年所得税・住民税から控除されます。
13年間で最大約273万円の節税効果があるため、住宅ローン控除は住宅購入における最大のメリットのひとつです。
確定申告が必要
住宅ローン控除を受けるためには、購入した翌年に確定申告が必要です。
2年目以降は年末調整で対応できますが、初年度は必ず確定申告を行ってください。FPの知識があると、この手続きもスムーズに理解できます。
変動金利の「5年ルール・125%ルール」の仕組み

変動金利を選ぶなら必ず知っておくべきルール
変動金利には、急激な返済額の増加を防ぐための2つのルールがあります。
①5年ルール
変動金利は半年ごとに金利が見直されますが、返済額は5年間変わりません。 金利が上昇しても、5年間は毎月の返済額が固定されます。
②125%ルール
5年ごとに返済額が見直される際、新しい返済額は以前の返済額の125%を超えることができません。
例えば毎月10万円返済していた場合、金利が大幅に上昇しても返済額は最大12.5万円までしか増えません。
注意点|元本が減らない可能性がある
ただしこの2つのルールには重要な注意点があります。
金利が大幅に上昇した場合、毎月の返済額のほとんどが利息に充てられ、元本がほとんど減らない状況になる可能性があります。
この点を理解した上で変動金利を選ぶかどうかを判断してください。
住宅ローンを組む前に知っておくべきこと
頭金・諸費用の準備
住宅ローンを組む前に、物件価格の1〜2割を初期費用と頭金として準備しておくことをおすすめします。
| 費用の種類 | 目安 |
|---|---|
| 頭金 | 物件価格の10〜20% |
| 諸費用(仲介手数料・登記費用など) | 物件価格の3〜7% |
| 合計の目安 | 物件価格の15〜25% |
例えば3,000万円の物件であれば、450〜750万円程度を準備しておくと安心です。
フルローンについての正直な意見
現金を手元に置きたいという理由で、フルローンを選ぶ方もいます。フルローンが絶対にダメということではありませんが、頭金を入れた方が毎月の返済負担が減り、金利上昇リスクへの耐性も高まります。
保有している現金の金額と相談しながら判断することをおすすめします。
繰り上げ返済の考え方
繰り上げ返済についても、手元の現金残高を見ながら判断することが重要です。
手元の現金を全て繰り上げ返済に使ってしまうと、急な出費に対応できなくなります。生活費の3〜6ヶ月分は手元に残した上で、余剰資金があれば繰り上げ返済を検討するのが現実的です。
固定か変動かで迷っている方へのアドバイス
判断基準はシンプル
固定か変動かで迷っている方への判断基準はシンプルです。
「今後の金利がどうなるか不安な方は固定金利・金利が上がっても仕方ないと思える方は変動金利」——これだけです。
| タイプ | おすすめ |
|---|---|
| 毎月の返済額を固定したい | 固定金利 |
| 金利上昇があっても心の余裕がある | 変動金利 |
| 返済額が増えると生活が苦しくなる | 固定金利 |
| 今の低金利を最大限活用したい | 変動金利 |
まず何から始めるべきか
住宅ローンを検討する際にまず行うべきことは2つです。
- いくらまで借りられるかを確認する(事前審査)
- 変動と固定の金利利率を複数の銀行で比較する
この2つを同時に行うことで、自分が選べる選択肢が明確になります。
まとめ|固定か変動かより「どこで借りるか」が重要
| 項目 | 固定金利 | 変動金利 |
|---|---|---|
| 向いている人 | 返済額を固定したい方 | 金利上昇を許容できる方 |
| メリット | 将来の安心感 | 現時点での低金利 |
| デメリット | 変動より金利が高め | 金利上昇リスク |
| 今の金利環境 | △ 割高感 | ○ まだ低い |
固定か変動かという選択より、どこの銀行で住宅ローンを組むかの方が重要です。
まずは複数の銀行を比較して、自分に合った条件を見つけることから始めてください。
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