この記事でわかること

  • 騒音を伝えたとき、管理会社が実際に何をするか(音の種類で対応が変わります)
  • 引っ越して2週間で2回クレームを受けた、注意された側としての私の実話
  • 管理会社経由と直接言われるのでは、受け取り方がまったく違うという話
  • 木造・鉄骨・RC・SRCで「聞こえる音の種類」が変わる
  • 騒音を理由に加害者を退去させることは、現実にはほぼ無理
  • 子供がいる家庭が必ずやるべき対策(厚さ2cmが答えでした)
  • 音に敏感な自覚がある人が、物件を決める前にやるべきこと

騒音の記事は、たいてい「困っている側」の視点だけで書かれています。

でも私は、両方の立場を経験しました。

木造アパートに住んでいた頃は、上の階の人がどこにいるかわかるくらい音が響く環境で暮らしていました。そして今の家では、引っ越して2週間で2回、下の階の方からクレームを受けました。 子供3人の足音です。

賃貸営業は10年やっています。騒音の相談を受ける側でもあります。

その3つの立場から言えることを、この記事に全部書きます。結論を先に言うと、騒音問題でいちばん大事なのは「管理会社に言うかどうか」ではありません。物件を決める前に終わっている部分が大きいのです。


騒音は賃貸トラブルの中でいちばん多い

にーにー

賃貸のトラブルって、やっぱり騒音が多いの?

シーマくん

そもそも賃貸のトラブル自体そんなに多くないんだけど、その少ないトラブルの中では騒音が一番多い印象だよ!

営業をしていて実感するのは、賃貸のトラブル自体はそれほど多くないということです。ただ、その少ないトラブルの中で挙げるなら、騒音問題が最も多いように感じます。

理由は単純で、音の感じ方が人によってまったく違うからです。退去費用や更新料のようにお金の話なら「いくら」で決着しますが、音には基準がありません。

構造によって「聞こえる音の種類」が変わります

ここは現場で相談を受けていて、はっきり違いが出る部分です。

構造多い相談
木造・軽量鉄骨隣の話し声、くしゃみ
RC・重量鉄骨上の階の足音、物を落とす音

つまり、構造が変わると悩みの種類が変わるだけで、ゼロにはなりません。

木造で「隣の生活音が聞こえるのが嫌だ」と引っ越した人が、RCで「上の階の足音が気になる」と相談してくることもあります。ここを理解しておかないと、引っ越しを繰り返すことになります。

過敏に反応している人は、話を聞いていてわかります

正直に書きます。相談を受けていると、見分けはつきます。

「あれも気になる、これも気になる」と複数挙げてくる方は、音そのものより感覚が過敏になっているケースが多いです。

一方で本当にひどいケースは、具体的です。「夜中の2時に毎日」「週末は朝から楽器」というように、時間と内容がはっきりしています。

ねーねー

自分が過敏なほうなのか、どうやって判断すればいいの?

シーマくん

気になる音が1つに絞れているかどうかで考えてみて。いくつも挙がるなら、音より生活のストレスが原因かもしれないんだ!


【実話】私は注意された側でした

ここが、この記事で一番伝えたかったことです。

今の家に引っ越して2週間で、2回クレームを受けました。3人の子供の遊んでいるときの足音です。

下の階の方が、直接来られました

管理会社からの連絡ではありませんでした。下の階の方が直接、部屋まで来られて注意されました。

正直に言うと、このとき私が感じたのはこうです。

管理会社から連絡が来ると「怒られた」という感覚になりますが、直接言われると軽い注意として受け止められて、悪い気はしませんでした。

これは加害者側になってみて初めて分かったことです。管理会社を通すと、どうしても「苦情として処理された」という形になります。直接だと「困っているので配慮してほしい」という温度で伝わります。

同じ内容でも、伝え方で受け取り方が変わるということです。

2回目の注意を受けてしまった理由

1回目の注意を受けてすぐ、床全体に敷くマットを注文しました。

ところがその到着の間に、2回目の注意を受けてしまいました。対策の意思はあったのに、間に合わなかったわけです。

そしてマットを敷いてからは、それ以降、一度も注意されていません。

注意を受けたら、まず「対策中です」と伝えてください。私の失敗として、マットを注文した時点で下の階の方に伝えておけば、2回目の注意は起きなかったと思います。対策には時間がかかることがあります。何もしていないと思われるのが、一番こじれる原因です。


【実話】木造に住んでいた頃は、受ける側でした

逆の立場も経験しています。

上京して最初に住んだのが木造アパートでした。ガスがプロパンだった、あの部屋です。

上の階の人がどこにいるか、わかりました

木造は圧倒的に音を受けます。

私の部屋は、ちょうど部屋の隅の上が上階へ上がる階段になっていて、人が上り下りしているのが全部わかりました。テレビを消すと、上の階の人が今どのあたりにいるのかまで分かるくらい響きます。

当時は若かったので「こんなものか」と思っていましたが、今思えばかなりの環境でした。

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構造ごとの実感をまとめます

構造音の実感
木造圧倒的に響く。隣の生活音まで分かる
軽量鉄骨木造に近い。話し声が通る
RC(鉄筋コンクリート)かなり静か。ただし上階の足音の相談はある
SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)ほとんど気にならない

音に敏感な自覚がある方は、この表の下2行で物件を探してください。それだけで相談の大半は起きなくなります。


管理会社に言うと実際に何が起きるか

ここは、管理会社の立場では書けない部分です。入居者の立場と、仲介業者の立場としてお伝えしてきます。

音の種類で、対応のスピードが変わります

騒音の種類管理会社の動き
テレビの音、歌声入居者に連絡して対応することが多い
足音すぐには動いてくれないケースが多い

テレビや歌声は「音量を下げてください」で解決します。だから管理会社も動きやすいです。

一方、足音は本人の努力でゼロにできません。 特に子供がいる家庭では不可能です。管理会社もそれが分かっているので、すぐには動きにくいという事情があります。

注意は、掲示物より直接電話が多いです

「全戸に掲示を貼って様子を見る」というイメージを持たれがちですが、実際は騒音の度合いによります。

私の印象では、直接電話で注意するケースが多いです。掲示だけでは当事者に届かないからです。

退去させることは、警察沙汰になってもほぼ無理です

これは厳しい現実として書いておきます。

警察沙汰になったケースでも、それが理由で退去までさせられたという話は、ほとんど聞いたことがありません。

それくらい難しい問題です。「管理会社に言えば出ていってもらえる」という期待は、残念ながら現実的ではありません。

にーにー

え、警察を呼んでもダメなの?

シーマくん

退去させるのは本当にハードルが高いんだ。だから『相手を追い出す』方向じゃなくて、『自分の環境をどうするか』で考えたほうが早いんだよ!


困っている人が取れる現実的な手順

期待を煽らずに、実際にできることを順番に書きます。

まずどこに言うか

状況によって変わります。

あなたの状況おすすめ
女性の一人暮らし管理会社に連絡する
相手の顔や人柄が分かっている直接伝えるほうが伝わりやすい

直接言うほうが角が立たないのは、私自身が注意された側で実感したことです。ただし、相手がどんな人か分からない状態で直接接触するのは避けてください。女性の一人暮らしなら、管理会社経由が安全です。

伝える前に、音の出どころを確かめてください

管理会社に伝えるときに、意外とつまずくのがここです。

「上の階がうるさい」と伝えたのに、実際には斜め上や隣だった、ということが起こります。木造や軽量鉄骨では隣の音が、RCや重量鉄骨では上の音が通りやすいので、構造によって疑うべき方向が変わります。

あなたの物件まず疑う方向
木造・軽量鉄骨隣の部屋
RC・重量鉄骨上の階

出どころを間違えると、関係のない入居者に注意が行きます。そうなると、こちらの話の信用も落ちます。確信が持てない場合は、「上からだと思うのですが」と推測であることを添えて伝えてください。

記録を取るのは「回数が多い場合」です

いきなり録音を始める必要はありません。

ただ、あまりにも回数が多い場合は、日時のメモを残すことを視野に入れていいと思います。管理会社に伝えるときに「夜中に週3回」という具体性があると、動きやすくなります。

ストレスが続くなら、引っ越しも選択肢です

ここは正直にお伝えします。

直接伝えてみて、それでも改善せず、ストレスになり続けるようなら、引っ越しを検討したほうがいいと思います。

我慢で解決する問題ではありません。音の感じ方は本人にしか分からないので、「これくらい我慢すべき」という基準も存在しません。

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違約金なしの解約は、ほぼ期待できません

引っ越しを考えるときに問題になるのが、短期解約の違約金です。

結論から言うと、騒音を理由に違約金なしで解約できたケースは、ほぼありません。

理由があります。最近は、過去にトラブルが続いている入居者がいる建物の場合、契約前に告知事項として伝えられるケースが増えています。

つまり契約の時点で「知らされていた」という形になるため、後から違約金の免除を求める根拠になりにくいのです。

違約金が発生する時期の引っ越しは、残念ながら自己負担になります。

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音に敏感な自覚がある人の物件選び

ここが本当に効く部分です。入居後の対処よりも、こちらに時間を使ってください。

SRCを探して、できるだけ最上階を選ぶ

騒音で後悔しない条件は、シンプルです。

音に敏感な方の物件条件 ① SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)を探す。② なるべく最上階を選ぶ。この2つだけです。上に人がいなければ足音の問題は起きませんし、SRCなら隣の生活音もほとんど届きません。家賃は上がりますが、音でストレスを抱えて短期解約の違約金を払うより、結果的に安く済みます。

1階からの相談が、いちばん多いです

意外に思われるかもしれませんが、騒音の相談でいちばん多いのは1階の方からです。

上に人がいるので足音を受けますし、都内では建物の目の前がすぐ道路になっている物件も多く、上からの音と外からの音でダブルパンチになっているという相談を受けることもあります。

家賃が安いのは魅力ですが、音に敏感な自覚があるなら1階は慎重に判断してください。

内見で音を見抜こうとしすぎないでください

ここは、よくあるアドバイスと逆のことを言います。

内見記事でも書きましたが、音を気にする方には内見時間を長めに取ることをおすすめしています。ただ、それ以上の「音を見抜く方法」を考え込むのはおすすめしません。

理由は、見抜こうとすると余計に気になってしまうからです。壁を叩いたり、耳を当てたり、時間帯を変えて何度も通ったり。そこまでやると、どんな物件でも不安材料が見つかります。

内見時の確認くらいで十分です。それよりも、構造と階数で先に絞ったほうが確実です。

構造は、募集図面に書かれています

構造で絞ると言われても、どこを見るのか分からないという方のために補足します。

構造は、募集図面(マイソク)の物件概要に必ず記載されています。表記はこのようになっています。

図面の表記構造
木造/W造木造
軽量鉄骨/S造鉄骨造(軽量・重量の区別は図面では分からないことも)
RC/鉄筋コンクリートRC造
SRC/鉄骨鉄筋コンクリートSRC造

SRCは高層の建物に使われることが多いため、低層の物件を中心に探していると候補に出てきにくくなります。音を優先するなら、エリアと階数より先に構造で絞るという順番にしてください。

そして、図面を見るより早い方法は、担当者に「SRCか、RCの最上階で探してください」と最初に言ってしまうことです。条件として渡してしまえば、こちらで探す手間もなくなります。

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加害者側にならないために|子供がいる家庭がやること

ここは私自身の教訓をお伝えします。

床全体に敷くマットは必須です

子供がいる家庭では、これは必須だと思ってください。

そして重要なのは厚さです。私が効果を実感したのは、厚さ2cmのものでした。

これを床全体に敷いてから、クレームはゼロになりました。 ある程度飛び跳ねても問題なくなりました。

やることポイント
床全体に敷く部分的だと、敷いていない場所で音が出る
厚さ2cmを選ぶ薄いものでは足音は吸収しきれない
入居前か、入居直後にクレームを受けてからでは遅い

薄い素材を一部に敷くだけでは、足音は吸収しきれません。厚さと範囲の両方が必要です。

「全体」というのは、子供が走る場所すべてです

部屋の中央にラグを敷いて対策したつもりになるケースがありますが、これでは足りません。

子供は家具の間を走りますし、廊下も走ります。敷いていない場所を踏んだ一歩が、そのまま下に響きます。 だから「リビングの真ん中だけ」では意味が薄いのです。

敷く範囲を考えるときは、部屋の見た目ではなく子供が動く線で考えてください。リビング、廊下、洋室。この3つが走る場所になりやすいところです。

費用はかかります。ただ、クレームが続いて引っ越すことになれば、初期費用と引っ越し費用で数十万円が飛びます。それと比べれば、先にマットを敷くほうが明らかに安く済みます。

子供に「静かにしなさい」は不可能です

これも実感です。

子供に動き回らないように言っても、不可能だと思ってください。

だから配慮の方向を変えるしかありません。子供の行動を抑えるのではなく、床の側で音を止める。これが現実的な唯一の方法です。

ねーねー

子供に我慢させるんじゃなくて、床を変えるんだね!

シーマくん

そのとおり。子供を叱り続けても音は止まらないし、家の中が窮屈になるだけなんだ。マットを敷けば、親も子も楽になるよ!


一番伝えたいこと|敏感な自覚があるなら営業に必ず伝えてください

最後に、これだけは書いておきたいことがあります。

音問題は、十人十色の感じ方があります。

同じ建物の同じ音でも、まったく気にならない人と、眠れなくなる人がいます。だから「この物件は静かです」と誰かが保証することはできません。

だからこそ、自分は音に敏感なほうだと思う方は、引っ越しする前にそのことを不動産業者の営業に絶対に伝えてください。

伝えておけば、構造と階数で候補を絞れます。SRCの最上階を中心に探すこともできます。何も言わなければ、不動産営業マンは家賃と立地で物件を出します。

そして、言わずに入居してしまうと、入居後に少しの我慢から、日々エスカレートしていきます。

最初は「まあ気にしないでおこう」と思える程度の音でも、毎日続くと耐えられなくなります。音は慣れるものではなく、意識が向くほど大きく聞こえるようになるものです。

契約前のひとことで防げる問題です。遠慮せずに伝えてください。


よくある質問

Q1. 騒音を管理会社に言えば解決しますか?

音の種類によります。テレビの音量や歌声なら、管理会社が入居者に連絡して改善することが多いです。一方、足音はすぐには動いてもらえないケースが多いです。本人の努力でゼロにできない音だからです。期待値としては「テレビ・楽器系は動く、足音系は時間がかかる」と考えてください。

Q2. 騒音がひどい相手を退去させることはできますか?

現実にはほぼ無理です。警察沙汰になったケースでも、それが理由で退去までさせられたという話はほとんど聞きません。相手を動かす方向ではなく、自分の環境をどうするかで考えたほうが解決が早いです。

Q3. 管理会社に言うのと、直接言うのはどちらがいいですか?

相手がどんな人か分からない場合、特に女性の一人暮らしなら管理会社経由が安全です。ただ、私が注意された側として感じたのは、管理会社経由だと「怒られた」感覚になり、直接言われると軽い注意として受け止められたということでした。角が立ちにくいのは直接のほうです。安全を優先しつつ、可能なら直接のほうが伝わります。

Q4. 騒音を理由に、違約金なしで解約できますか?

ほぼできません。最近は、クレーム件数の多い入居者がいる場合などは事前に告知事項として伝えられるケースが多いため、「知らされていなかった」という主張が通りにくくなっています。違約金が発生する時期の引っ越しは、自己負担になる前提で考えてください。

Q5. 子供の足音でクレームを受けました。どうすればいいですか?

床全体に厚さ2cmのマットを敷いてください。私はこれでクレームがゼロになりました。そして、マットが届くまでの間に「対策中です」と相手に伝えてください。私は伝えなかったために2回目の注意を受けました。何もしていないと思われるのが、一番こじれる原因です。

Q6. 隣の話し声が聞こえます。引っ越せば解決しますか?

構造を上げれば、その音は解決します。隣の話し声やくしゃみが通るのは木造・軽量鉄骨の特徴で、RCやSRCではほとんど届きません。ただし注意点があります。RC・重量鉄骨で多いのは上の階の足音の相談です。つまり構造を変えると、悩みの種類が変わるだけで完全にゼロにはなりません。上の音まで避けたいなら、SRCかつ最上階という条件になります。

Q7. 静かな物件を選ぶには、何を見ればいいですか?

構造と階数の2つです。SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)を探し、できるだけ最上階を選んでください。木造は圧倒的に音を受けます。1階は上からの足音と道路からの音の両方を受けやすく、相談がいちばん多い階です。内見で音を見抜こうとするより、この2条件で先に絞るほうが確実です。


まとめ|騒音は入居後より、物件を決める前に勝負が決まる

ポイント結論
トラブルの頻度賃貸トラブル自体は少ないが、その中では騒音が一番多い
構造の違い木造・軽量鉄骨は話し声、RC・重量鉄骨は上階の足音
管理会社の対応テレビ・歌声は動く。足音はすぐ動かない
退去させる警察沙汰でもほぼ無理
伝え方安全なら直接のほうが角が立たない
違約金なしの解約ほぼ期待できない
敏感な人の物件選びSRC+できるだけ最上階
子供がいる家庭厚さ2cmのマットを床全体に

私は木造で音を受ける側を経験し、今の家では注意される側も経験しました。両方経験してみて思うのは、どちらの立場でも、入居後にできることは限られているということです。

受ける側は相手を追い出せません。出す側は子供を静かにさせることもできません。

だから勝負は、物件を決める前にあります。音に敏感な自覚があるなら構造と階数で絞る。子供がいるなら入居と同時にマットを敷く。この2つで、ほとんどの問題は起きなくなります。

にーにー

音のことは、物件を探してるときに決まっちゃうんだね!

ねーねー

私、けっこう音が気になるほう。ちゃんと不動産営業マンさんに言ってみる!

シーマくん

それが一番大事だよ。言わなければ家賃と立地だけで物件が出てくるからね。ひとこと伝えるだけで候補の質が変わるんだ!


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